コラム

借金の時効援用

「時効」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、あらゆる借金についても時効があり、条件が整うことにより、貸し手に対して「もう時効なので支払いはしません」と主張することができるようになります。これを法律用語で「時効援用」と言います。

消滅時効の起算点

起算点とは「数え始め」のことです。原則的には最後に返済した日となります。計算の仕方としては、最終返済日の翌日から計算します。例えば平成26年10月1日に最後に返済したときには、平成26年10月2日から計算し、カードローン等であれば5年後の令和1年10月1日を経過した時点で、その借金は消滅時効にかかります。

時効期間

時効期間は契約の種類、契約の当事者によって様々です。貸し手がカード会社や銀行などの会社であれば、借り手が個人でも会社でも、「商事債権」として時効期間は5年となります。これに対して、貸し手が信用金庫、信用組合、農協、商工中金、労働金庫、住宅金融支援機構、日本学生支援機構などの場合は、「民事上の一般債権」として、時効期間は10年となります。

消滅時効の中断

「時効の起算点」から1年、2年……と時間が経過しても、ある行為があると、それが一旦リセットされてしまい、またリセットされた時点から数え始めなければならなくなる場合があります。これを「時効の中断」と言います。この時効が中断してしまう行為は民法に規定されています。

時効不成立の場合の対応

当事務所においては、ほとんどの方が時効援用に成功していますが、過去に知らない間に裁判をされていた、などの事情で、僅ながら時効が成立しないケースもあります。その場合、貸し手としては「時効は成立しなかったので支払いをしてください」と要求してくることになりますので、何らかの対処をしなければなりません。

時効援用の方式

時効援用は、時効援用の意志を相手に通知することによって行います。この方式について法律には特に定めはありません。しかし口頭のみで相手に通知しても何の証拠も残らず、もし相手が後年、同じ内容の請求を万が一してきた場合、「時効を確かに援用した」ということが証明できなくなってしまいます。

心当たりのない督促

突然督促状がきたけれど、全く借りた記憶がない、ということもあるでしょう。基本的に、CMに出ているような大手消費者金融、信販会社、法務大臣に許可された債権回収会社などは、意図的に根拠のない請求(いわゆる架空請求) をすることは、ほぼありませんので、もう一度よく確認をしてみてください。