時効不成立の場合の対応

時効不成立の場合の対応

当事務所においては、ほとんどの方が時効援用に成功していますが、過去に知らない間に裁判をされていた、などの事情で、僅ながら時効が成立しないケースもあります。その場合、貸し手としては「時効は成立しなかったので支払いをしてください」と要求してくることになりますので、何らかの対処をしなければなりません。

対処方法としては以下の3つがあります。

1.任意整理(支払いの交渉)

2.自己破産

3.再度時効になるまで待つ

それぞれについてご説明します。

1、任意整理

時効不成立の場合は、支払をする義務が残ります。

相手にもよりますが、多くの貸金業者は分割払いに応じてくれます。ただし、基本的に最長60回までの分割です。

その際に問題になるのが既に発生して積み上がっている遅延損害金になります。

たとえば、8年放置していたら元金50万円が遅延損害金100万円(年利26.28%)プラスされ150万円ほどになっていることもあります。

時効にならないケースは、過去に裁判をされて、欠席裁判により敗訴が確定しているケースが多く、基本的には減額には応じてもらえません。

上記の例では分割であれば150万円を支払うことになります(例えば2万5千円を60回(5年)で支払う)。またその場合、本来であれば、完済まで遅延損害金は発生し続けますので、5年の分割では完済できないのですが、完済までに発生する遅延損害金は免除してもらえるよう交渉しますので、上記の例では5年で完済できることになります。

既発生の遅延損害金を減額してもらいたい場合は、一括で支払うか、分割の初回に多めの頭金を入れる必要があります。

2、自己破産

家計状況から考えて、分割払いが困難である場合は、自己破産を選択することができます。申立て費用は分割払いが可能です。自己破産というと一般的には悪いイメージを持たれがちですが、実は考えられているよりもデメリットは少なく、メリットが大きい手続きです。

3、再度時効になるまて待つ

時効が成立しなかった場合に、今後も支払いをせずに時効になるまで待つという選択もあります。

ただ、時効援用の手続きの際に、相手に住所は知られていますので、支払をしないという選択をした場合は請求(取立)が再度始まることが考えられますし、裁判を起こされてしまう可能性もあります。

任意整理による支払いも、自己破産もできない場合には、この選択をすることもやむを得ないかもしれません。